指しゃぶりがやめられない② 〜指しゃぶりと歯並びの関係編〜

先日、うちの子はテレビを見ている間や寝ている間などいつも指しゃぶりをしていて、歯並びに影響がないかと心配だというご相談をいただきました。

そこでこのコラムでは、『指しゃぶりと歯並びの関係』についてご説明していきます。

指しゃぶりとは

 

指しゃぶりとは、いずれかの指を口蓋(上の歯の天井の部分)に押し付ける仕草を言います。チュッチュッやチューチューと指を吸うことで口の中が陰圧になり圧力が高まるので、長期間に続けると歯並びや噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。

指しゃぶりによる噛み合わせの異常

指しゃぶりの影響で起こる代表的な噛み合わせの異常は

1.上顎前突

2.開咬

3.狭窄歯列弓(V字歯列弓)

が挙げられます。

1.上顎前突

上の前歯が前方にでることを指します。

もっとわかりやすく言うと、出っ歯のことです。

指の力により、上顎の前歯がくちびる側に押し続けられた結果、傾斜します。

指をくわえる時には必然的に下顎を後ろに引くことになるので、上顎と下顎の噛み合わせがずれてしまいます。

2. 開咬

奥歯を噛んだ時に前歯が噛み合わないことを言います。これはしゃぶる指分の隙間が出来るためです。

イーっと上下の歯を噛んでもらい、下から見たときに、指分の隙間があるように見えると思います。

そのため食べ物が噛みきれなくなったり、滑舌や発音に影響が出ます。

3.狭窄歯列弓(V字歯列弓)

V字歯列弓とも呼ばれています。

指しゃぶりをする時には、くちびるだけでなく頬もすぼめるように指をしゃぶります。この結果、頬の内側に圧力が加わってしまい、上顎の歯並びの列が狭くなり狭窄します。本来の歯並びはお椀やU字型ですが、頬の圧により押されてV字になってしまいます。

まとめ

指しゃぶりは1歳から4歳までの間に約23%〜46% の子どもが経験していると報告されています。

しかしながら指しゃぶりをすると、必ずこのような噛み合わせになってしまうわけではありません。しかしながら、3歳を迎えても頻繁に指しゃぶりをしているなど長期間に渡り続けていることで、歯並びや噛み合わせに影響が出てきてしまうことがあります。

4歳や5歳になっても指しゃぶりが習慣化している場合や、小学校に上がっても指しゃぶりをしてしまう場合には、歯医者さんでご相談されることをお勧めします。

次回は《指しゃぶりへの対応》について話していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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