【30〜40代のあなたへ】今がターニングポイント!働き盛り・子育て世代に多い歯とお口のトラブルとその対策

「歯ぐきがムズムズして、歯磨きすると血が出る…」
「仕事や家事で忙しくて、つい歯医者さんが後回しに」
「昔治した歯が、最近また痛くなってきたかも…」
30〜40代は、仕事や家事、子育てなどで、自分のことが後回しになりがちな時期ではないでしょうか。
ですが実はお口の健康にとっても、将来を左右する大事なターニングポイントとなります。
今回は、この世代にフォーカスを当てて多く起こるお口のトラブルと、その予防・対処法についてご紹介します。

1. 30〜40代に多い!お口のトラブルとは
この時期には、次のような変化やトラブルが多く見られます。
①歯周病のはじまり・進行
②過去に治療した歯の再発
③歯のくいしばり・歯ぎしり
④知覚過敏・歯ぐきの後退
⑤口臭・お口のネバつき
⑥妊娠・出産とお口の変化
①歯周病のはじまり・進行
歯磨き時の歯ぐきからの出血や朝起きた時の口のネバつきは、歯周病の初期症状かもしれません。
30代以降になると歯周病が進行しやすくなります。放置すると歯を支える骨が溶けてしまい、歯がグラグラしたり末期症状になると自然に抜けたりするリスクも高まります。

②過去に治療した歯の再発
昔治療した虫歯が、詰め物や被せ物の内側で再発しているケースがあります。
「もう治っているから大丈夫」と思っても、詰め物・被せ物の経年劣化によるすき間や劣化が虫歯の再発の原因になることがあります。

③歯のくいしばり・歯ぎしり
仕事や家庭のストレスにより、無意識にくいしばる癖がついている方も多く見受けられます。
パートナーに指摘され気付くこともあります。
朝起きたときに顎がだるい、なんとなく歯がすり減っている気がする、鏡を見て舌を出すと、舌の端が波打つように歯の跡がある方は要注意です。
放置すると歯が割れたり、顎関節症の原因になることもあるので注意が必要です。

④知覚過敏・歯ぐきの後退
歯ぐきが少しずつ下がることで、歯の根元(象牙質)が露出し、冷たい物や甘い物がしみやすくなります。症状としては瞬間的ですが、激しくしみます。
歯周病や過度なブラッシング、くいしばりが原因となる場合があります。

⑤口臭・お口のネバつき
朝起きたときのネバつきや口臭の悩みは、30代以降に増えてきます。主な原因はお口が開いたまま寝ている、歯周病・舌の汚れ・唾液の減少で、特に乾燥しやすい睡眠中は悪化しやすくなります。

⑥妊娠・出産とお口の変化
女性は妊娠中のホルモンバランスが大きく変化することで歯ぐきが腫れやすくなり、妊娠性歯肉炎が起こりやすくなります。
つわりによる歯みがき不足も、むし歯・歯周病リスクを高める原因の一つです。

2. 放っておくとどうなる?
この時期のケアが「歯の寿命」を決める大事なターニングポイントとなります。
30〜40代でのセルフケアや定期的な歯科受診を怠ると、その後の10年で歯ぐきの後退や歯の欠損が一気に増える傾向があります。
具体的には、起こるリスクとして下記の通りです。
①虫歯が悪化してしまい、神経の治療が必要になる
初期の虫歯を放置してしまったり、昔治療した歯の虫歯の再発で神経にまで感染が進み、結果として神経を抜く治療が必要になります。
一度神経を取った歯はもろくなり、将来的に割れたり抜歯につながるリスクが高まります。

②歯ぐきが下がって歯が長く見えるようになる
歯周病の進行や過度なブラッシングにより歯ぐきが後退すると、歯と歯の隙間が大きくなったり歯の根元が見えるようになり、「歯が長くなった」と感じる方が増えます。
見た目の問題だけでなく、知覚過敏や虫歯のリスクも高くなります。

③40代後半で抜歯が必要になる
特に不具合も感じず歯科受診から長く遠ざかることで、症状がないまま進行した歯周病や虫歯が、40代後半で抜歯という形で表面化することもあります。
歯周病は気付かぬうちに支えとなる骨が失われ、保存不可能になるケースも少なくありません。

3. 忙しいあなたでもできる!日常ケアのポイント
日常ケアのポイントは、主に下記の通りです。
①1日1回は、丁寧にみがく時間を取りましょう。
②歯間ブラシ・フロスを味方にしましょう。
③マウスピースでくいしばり対策
④舌の清掃と口臭予防
①1日1回は、丁寧にみがく時間を取りましょう。
夜寝る前の1回だけでも、5分以上じっくり丁寧にみがくことで、お口の健康は大きく変わります。ながら磨きを活用することで取り入れやすくなるかもしれません。
歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ち、小刻みに動かすのがコツ。
毛先が開くなど1ヶ月ほどのペースで歯ブラシは交換しましょう。

②歯間ブラシ・フロスを味方に
歯と歯の間にたまった磨き残しは、歯周ポケットが深くなる要因、歯周病の原因になります。
夜だけでも、フロスや歯間ブラシを1日1回使う習慣をつけましょう。
コツを掴めば時間を割くこともなく、効果の高いお勧めなケアです。

③マウスピースでくいしばり対策
寝ている間に無意識でくいしばっている方、朝起きて鏡を見ると、舌の縁が波打つようになっている方には、ナイトガード(就寝時マウスピース)がおすすめです。
歯のすり減りや破折予防、あごの関節への負担軽減にもつながります。

④舌の清掃と口臭予防
朝起きたときなど口臭が気になる方は、舌の中央にある白い汚れ(舌苔)をチェックしましょう。
専用の舌ブラシで奥から手前へやさしくなでるように清掃すると、舌苔が除去され口臭予防につながります。
どれも5分以内でできることばかり。「完璧を目指す」よりも「続けられるケア」を意識しましょう。

4. 歯科医院でできるケアとチェック
歯科医院でできるケアとチェックは、以下のものがあります。
①3〜6ヶ月ごとの定期検診を習慣にしましょう
②虫歯・歯周病の早期発見につながります。
③詰め物・かぶせ物・かみ合わせのチェックをしてもらいましょう。
④かかりつけ歯科で安心感を
家族みんなで通いやすい歯科医院を見つけて、「困った時に頼れる関係」を築いておきましょう。
①3〜6ヶ月ごとの定期検診を習慣にしましょう
痛みや不調がなくても、歯科での定期的なチェックはとても大切です。
歯石の除去や着色のクリーニングも行うことで、トラブルを未然に防ぎます。

②虫歯・歯周病の早期発見につながります
見た目ではわからなくても、歯ぐきの奥では病気が進んでいることもあります。
初期の段階で発見できれば、簡単な処置で済み、長い目で見れば歯の寿命を延ばすことに繋がります。

③詰め物・かぶせ物・かみ合わせのチェックをしてもらいましょう。
過去に治療した箇所が劣化していないか、隙間から細菌が入っていないかをチェックしてもらいましょう。
また、かみ合わせの不具合がないか等も大事なポイントです。

④かかりつけ歯科で安心感を
子どもの通院に合わせて、自分のチェックも一緒にされてはいかがでしょうか。
定期的に相談できる「かかりつけ歯科」があることで、不安やお口の中の不調にも早く対応できます。

5. おわりに

いかがでしたか。
30〜40代のケアが、未来の「歯の数」と「笑顔の自信」を守ることがお分かりいただけたでしょうか。
歯の健康は、年齢とともに失われやすく、取り戻すのはとても大変です。
だからこそ今、一生自分の歯で食べられる未来のために、できることから始めてみませんか?
特に忙しい年代からこそ、シンプルで続けられるケアを習慣化して継続しましょう。
そして、困ったときに頼れる歯科医院とつながっておくことが、これからの健康への第一歩になります。
お困りごとは、お気軽にご連絡くださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。