【赤ちゃんの歯とお口の健康】0歳から気をつけたい!トラブルとケアのポイントを解説!


「うちの子、まだ歯が生えてこないけど大丈夫?」
「よだれが多くて、よくお口の周りがかぶれてしまう…」
「歯が生え始めて、なにかケアした方がいいの?」
「赤ちゃんの舌が白い気がするけど、大丈夫かしら?」
赤ちゃんのお口はとても小さくて繊細です。
実は、生まれてすぐの時期から、お口のケアは始まっています。
赤ちゃんの歯やお口の健康は、将来の歯並びや虫歯予防にもつながっていく、とても大切な土台となります。
そこで今回は、赤ちゃん(0〜2歳ごろ)に多いお口や歯のトラブルとその対策について、ご紹介します。
「まだ赤ちゃんに歯がないから関係ない」と思っている方も、ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。
目次
1. 赤ちゃんに多いお口・歯のトラブル
赤ちゃんには、次のようなトラブルが多く見られます。
①代表的なトラブルの種類
- よだれかぶれ(よだれ皮膚炎)
- 歯がなかなか生えてこない
- 歯が生えたばかりのむし歯
- 歯ぐきの腫れ・不機嫌
- 白い舌や頬の中(口腔カンジダ症)

②それぞれの対策と原因
【よだれかぶれ】
生後3〜4ヶ月ごろからよだれが増えて、肌がかぶれやすくなります。
その場合は、やさしくこまめに拭き取り、保湿クリームで肌を保護しましょう。
【歯がなかなか生えてこない】
1歳半くらいまでに生え始めれば、問題ないことがほとんどです。
1歳半を過ぎても生えてこない、左右差が大きい場合は小児歯科で一度相談しましょう。
【乳歯虫歯】
生え始めの歯はエナメル質が薄く、万が一虫歯になると進行しやすいです。
原因として挙げられるのが、甘い飲み物や夜間授乳後のケア不足、長時間の哺乳瓶を加えたままの使用などです。
【歯ぐきの腫れや不機嫌】
歯が出てくる時のむずがゆさで、手をかじったり機嫌が悪くなることがあります。
その場合は、冷やしたガーゼや歯固めでかじる刺激をやわらげましょう。
【口腔カンジダ症】
舌や頬に白い斑点が見られたら、真菌感染の可能性があります。
ほとんどの場合、母乳やミルクの白いカスが舌の上に残ってしまったなど、大きな心配はしなくても大丈夫です。
しかしこすっても白い斑点が取れない、哺乳を嫌がる場合は小児科または歯科へ相談しましょう。

2.歯が生えてからのケア方法
歯が生えてからのケアは、下記を意識しましょう。
①はじめての歯みがき
歯が1〜4本のうちは、ガーゼや綿棒でやさしくぬぐいます。
ゴロンと仰向けの状態で、太ももに頭を挟むようにして、綿棒でやさしく拭いましょう。この時期に始めることで、お口周りを触られることは嫌なことじゃないと慣れてもらうようにしましょう。
奥歯が生え始めたら、赤ちゃん用歯ブラシで仕上げみがきをスタートしましょう。

②歯みがき粉の使用
最初は水だけでも十分です。
もし使用する場合は、歯磨き粉の裏にフッ素の表示があるかと思いますので、フッ素濃度が500ppmF程度のジェルを米粒程度使いましょう。

3.赤ちゃんと歯科医院に通う目安
赤ちゃんと歯科医院に通う目安は、次のとおりです。
①初診のタイミング
生後6ヶ月〜1歳半ごろ、最初の歯が生えた段階で一度受診をおすすめします。

②通院の目的
赤ちゃんが歯科医院に通院する目的は、下記の通りです。
- 歯のチェック
- 歯みがきの指導
- フッ素塗布のタイミング確認
- 虫歯リスクの評価
「治療」ではなく「予防と慣れること」が目的。
歯医者さんを怖がらずに通えるようになる、きっかけづくりにもなります。

4.ご家族へのアドバイス
ご家族へのアドバイスとして、下記のことがあります。
①感染を防ぐための工夫
産まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌は存在しません。
虫歯の原因菌は、家族からうつることが多いです。
対処法としては、口移しや同じスプーンを控える、食器の共有を避けるなどがあります。

②家族のケアの重要性
ご家族全員が虫歯のないお口でいることが、赤ちゃんの口腔環境を守ることにもつながります。
歯科の定期検診を、家族全員で受ける習慣をつけましょう。

5.まとめ
いかがでしたか。
「まだ歯が少ないから」と油断せず、0歳からのケアを大切にすることが、将来の健康につながります。
難しく考えすぎず、毎日のスキンシップの中で、自然に楽しくお口のケアを取り入れていきましょう。
不安なことや迷ったことがあれば、どうぞ歯科医院へお気軽にご相談くださいね。
お子さんの成長に寄り添いながら、私たちがやさしくサポートいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。