舌が白い、汚い、汚れている
土呂駅東口目の前の土呂駅あつ美歯科クリニックです。
先日、なんとなく鏡を見ている時に舌を出してみたら、自分の舌が白かった。気になって何日か様子を見ていたら元に戻ったようなのだけれど、歯医者さんに行ったほうがいいのかと質問を受けました。
そこで今回は舌が白い原因と舌の機能についてお話していきたいと思います。
目次
〜舌が白いのは舌苔が原因〜
舌苔(ぜったい)は舌の表面に見られ、白っぽいまたは黄色っぽいく、痛みを伴うことはまずありません。爪の先で舌の表面を引っかけば白い物体が取れてきます。これが舌苔です。ただし下記に記載した通り、清潔なものではないので、引っかくのはお勧めできませんのでご注意くださいね。
〜舌苔の主な原因〜
- 口腔内の細菌や食べかす
- 上皮の剥離(口内の皮膚細胞が剥がれ落ちてできたもの)
などが舌の表面に蓄積することで形成されます。
歯と歯茎の境い目などに形成されるプラークの舌バージョンと考えても良いかもしれません。
舌をよく見る機会はないかもしれませんが、よく観察して見てみると舌はプツプツとした小さな突起がたくさん密集して見えると思います。これは舌乳頭と呼ばれ、その中でも表面に見えているものは糸状乳頭と呼ばれています。
舌の構造についてお話していきましょう。
〜舌の構造と部位〜
舌は
①舌体
②舌尖
③舌根
④舌背
⑤舌下
と分かれています。
①舌体(ぜったい)
舌の最も大きな部分で、舌全体の3分の2を占め、口腔内で自由に動かすことができる部分です。舌体は筋肉でできており、食べ物をかき混ぜたり、飲み込むための助けになります。
②舌尖(ぜっせん)
舌の先端部分で、食べ物を探るためや、発音の際に口の中の位置を調整する役割があります。舌尖の感覚は非常に敏感で、味覚を感じ取ることもできます。
③舌根(ぜっこん)
舌の後ろの部分で、喉の上部に接しています。飲み込む際に喉の筋肉と協調して、食べ物や飲み物を食道に送る役割があります。
④舌背(ぜつはい)
舌の上面で、舌尖から舌根にかけて広がる部分です。舌苔ができる場所でもあり、味蕾(味を感じるところ)が存在します。
⑤舌下部(ぜっかぶ)
舌の下の部分で、口腔底に接しています。ここには舌下腺などの唾液腺があり、唾液の分泌が行われます。
また舌の表面には乳頭と呼ばれる小さな突起があります。表面ですので、舌下部には乳頭は存在しません。
糸状乳頭(しじょうにゅうとう)
細かい突起で、主に食べ物の摩擦を助けます。普段舌を出して見えるところはこの部位がほとんどで、乳頭の中でも最も数が多いです。
茸状乳頭(じじょうにゅうとう)
赤い突起で、味蕾を含み、味覚を感知します。
葉状乳頭(ようじょうにゅうとう)
舌の側面にあり、味蕾を含みますが、あまり顕著ではありません。
輪状乳頭(りんじょうにゅうとう):
舌の後方に円形に配置され、味蕾が多いです。
ここまで舌の構造と部位についてお話しましたが、舌苔はどこにできるのでしょうか。
舌苔は舌の表面ならばどこにでも形成される可能性があります。
特に舌の中央部では、表面が比較的平坦であることから、食べかすや細菌が溜まりやすく、特に後方に形成されることが多いです。
まとめ
舌の表面が白い原因は舌苔であることが多いです。舌苔は口腔内の細菌や食べかす、上皮の剥離(口内の皮膚細胞が剥がれ落ちてできたもの)などが舌の表面に蓄積することで形成されます。
最後までお読みいただきありがとうございました。