指しゃぶりがやめられない④
先日、うちの子はテレビを見ている間や寝ている間などいつも指しゃぶりをしていて、歯並びに影響がないかと心配だというご相談をいただきました。
そこで体験談も含めこのコラムでは、『指しゃぶりのやめさせ方』についてご説明していきます。
目次
指しゃぶりとは
指しゃぶりとは、いずれかの指を口蓋(上の歯の天井の部分)に押し付ける仕草を言います。チュッチュッやチューチューと指を吸うことで口の中が陰圧になり圧力が高まるので、長期間に続けると歯並びや噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。
また指しゃぶりは1歳から4歳までの間に、23%46%の子どもが経験していると報告されています。
指しゃぶりをやめさせたい
指しゃぶりは以前のコラムでも触れた通り、特に乳児期では生理的な行動であり、3歳までは過剰な心配はありません。しかし3歳を迎えても指しゃぶりがやめられない場合、どういった対応があるのでしょうか?
インターネットなどで検索してみると、
- 辛子やワサビなどを指に塗る
- 指サック等の指しゃぶり対応グッズを使う
- 好きなキャラクターの絆創膏を貼る
- 専用の苦いマニキュアを塗る
等、指しゃぶりをやめさせるために、様々な対応が掲載されていました。
これらの方法でやめられれば苦労しないよ。という辛辣なコメントも散見されていました。実際に試してみても、どうしても指しゃぶりをしたい子は絆創膏を自分で剥がしてしまったり、指に何かを塗ってもその効果は一時的で、また元に戻ってしまうこともあります。
ではどういった対策が有効なのでしょうか。
ズバリ『声かけや話し合い』が最も有効な方法ではないかと思います。
3歳を迎える頃にはパパやママ、お友達との会話も弾む年齢になります。相手の話していることを理解できたり、自分の言いたいことも言えるようになります。
指しゃぶりをやめさせる効果的な話し方
指しゃぶりする指に名前をつけて話してみる。
例)××指さん、◯◯くん(☆☆ちゃん)はとてもお兄ちゃん(お姉ちゃん)になって来たんだよ。××指さんがお口の中に入っちゃうと◯◯くん(☆☆ちゃん)が赤ちゃんに見えちゃうから、もうお口に入るの終わりにしてもらえるかなー?
ねえ、○○くん(☆☆ちゃん)も××指さんに頼んでみようか?
などと、促すのはどうでしょうか?
お子さんは自分がお兄さんやお姉さんになったことを、とても喜びます。そんな時に指しゃぶりは赤ちゃんがすることだと理解すると、指しゃぶりをやめるきっかけになるかもしれません。
指にバイ菌がいっぱい付いてるよと話してみる
例)☆☆ちゃん(◯◯くん)は手でいろんなものを触るよね。もしかしたらバイ菌も触ってるかもしれないよー。
そのあとそのまま指をお口に入れたら、お口の中はどうなっちゃうと思う?バイ菌いっぱいのお口になって、お口の中から出てくるかもしれないよ?
そしたら苦しくなったり、お熱が出たりになったら大変だね。☆☆ちゃん(◯◯くん)も苦しいのやだよね、そうなったらママ(パパ)は心配だよ。
などをお話しするのはいかがでしょうか?
お子さんは想像力や発想が豊かなので、バイ菌が増えるお話は怖がってしまう子もいるかもしれませんが、バイ菌がお口に入ることは嫌がるはずです。
ご褒美大作戦をする
トイレトレーニングの時に利用された方もいらっしゃると思いますが、指しゃぶりをしなかった日にはご褒美シールを貼り、ポイント制にしてポイントが貯まったらおもちゃなどを買ってもらえる等も良いかもしれません。
いずれの方法も重要なことはお子さんと話して、一緒に決めていくことです。
指しゃぶりをやめさせるのにNG行為
指しゃぶりをやめさせたい一心で、
- 無理やりやめさせる
- 焦るあまり頭ごなしに怒ってしまう
- 無理に指を引き抜く
ことは逆効果を生むこともあります。
まとめ
指しゃぶりを卒業するには、少し長い目でみてあげましょう。単に暇を持て余している場合や癖になってしまっていることもあります。
お子さんの意思でやめられるような声がけや話し合いが有効です。