入れ歯を諦めていませんか②
土呂駅東口目の前の土呂駅あつ美歯科クリニックです。
「入れ歯難民」という言葉をご存知ですか。いくら入れ歯を作っても、どこへ行っても、何度足を運んでも、満足いく治療が受けられない。と悩む方々を数多く拝見してきました。事故やなんらかのアクシデントにより歯を喪失してしまう方(全身麻酔下で手術を受けるにあたり、挿管の際に歯が邪魔となり抜歯に至ることも‥)や、患者様の高齢化により今まで以上に歯ぐきや骨が衰えた人が増加し、従来の治療方法では対応が難しい入れ歯が増えています。
入れ歯の種類には、
①アクリル樹脂洗面台(レジン製)の入れ歯(保険適用)
②一部金属を使った入れ歯(保険適用外)・金属床
③バネのない部分入れ歯(保険適用外)スーパーポリアミドというナイロン製の入れ歯(ノンクラスプデンチャー、バルプラスト、スマイルデンチャーなど)
に大きく分けられます。
土呂駅あつ美歯科クリニックでは、入れ歯治療を得意とする歯科医師が在籍しております。
このコラムでは入れ歯の素材のうち、主に保険適用の①アクリル樹脂製(レジン製)の入れ歯のメリットデメリットについてお話したいと思います。
目次
保険適用の入れ歯
レジンと呼ばれるアクリル樹脂製の入れ歯になります。
この入れ歯はレジンの素となる、粉と液を混ぜて固まらせるものや熱を加えることによって固まるものに分けられます。
アクリル樹脂とは
入れ歯に使われる主要なアクリル樹脂は、メタクリル酸メチル(Methyl Methacrylate)です。このアクリル樹脂は、メタクリル酸メチルは液体として使用され、ポリマー化(重合反応)させることで固体となります。
アクリル樹脂製の入れ歯の特徴とメリット
保険適用である
レジン製の入れ歯は保険適用であるため、比較的低価格で入手できます。
軽量性に長けている
レジン製の入れ歯は非常に軽量で、1日の中で長時間使用されても、重さを感じることなく快適さを提供します。
加工がしやすい
アクリル樹脂製の入れ歯は、製作時に比較的柔軟で加工しやすい性質があり、患者様のお口を型取った模型に合わせての製作しやすくなります。
これにより、個々の患者様に適したフィット感を実現できます。
修理やカスタマイズが可能
同じアクリル樹脂(レジン)を使った修理が可能なため、入れ歯にヒビが入ってしまった(破損・破折)場合や歯を増やす(増歯)などのカスタマイズにも対応できます。
製作が迅速
レジン製の入れ歯は比較的迅速に製作できます。緊急の歯の置き換えが必要な場合に便利です。
アクリル樹脂製の入れ歯のデメリット
アクリル樹脂は他の素材に比べて耐久性が低く、比較的短期間で交換が必要になることがあります。
割れやすい
アクリル樹脂製の入れ歯は比較的もろく、硬い物に対しては割れることがあります。例えば入れ歯を洗っているときに洗面台で落としてしまったり、強い咬み締めなどが原因で、入れ歯が破損する可能性があります。
変色と劣化
食べ物や飲み物の摂取、タバコの喫煙などにより、アクリル樹脂は変色する傾向があります。また、時間の経過とともにアクリル樹脂が劣化することがあり、本来の強度や外観を損なうことがあります。
磨耗と摩耗
長期に渡る使用や硬い食物などのお食事により、アクリル樹脂の入れ歯は摩耗や磨耗が生じることがあります。これにより、フィット感や機能が低下する可能性があります。
厚みを持たせる必要がある
アクリル樹脂(レジン製)の入れ歯は強度を持たせるために、最低でも1.5mm程度の厚みが必要で、1番分厚くなるところで3mm程度にもなります。
狭いお口の中での3mmの厚みは想像以上に違和感を感じることがあります。またそれだけの厚みのため温度を感じにくく、熱い飲み物や食べ物でヤケドしてしまうこともあります。
口内環境への影響
アクリル樹脂は微細なキズ(すり傷のような磨きキズ)やクラック(ヒビ)が生じることがあり、これが口内細菌のたまり場となり、口内環境を悪化させる可能性があります。
まとめ
- 保険適用の入れ歯はアクリル樹脂製のものである
- 軽量であるが制作には厚みが必要である。
- アクリル樹脂製の入れ歯は割れやすいこともあるが、修理には比較的対応しやすい
- 微細なキズにより、口腔内の細菌の溜まり場となることがある
土呂駅あつ美歯科クリニックでは、メリットデメリットを踏まえた上で、患者様と相談しながら入れ歯製作に臨んでおります。入れ歯でお困りの方は、是非ご相談ください。