フッ素は危険?安全?その危険性とは?
土呂駅東口目の前の土呂駅あつ美歯科クリニックです。このコラムでは、フッ素の危険性について触れてみたいと思います。
目次
フッ素は微量必須元素
必須元素とは、生命維持に欠かせない元素のことで、不足してしまうと健康を保てなくなるとても大切な元素です。
身体を構成する元素の存在量により、主要元素と、微量元素に分類されます。
元素は通常、食べ物を食べることで摂取されています。代表的なものとしては、酸素や水素、炭素やカルシウム、マグネシウムなど合計で18種類にのぼります。
そしてフッ素(フッ化物)は微量必須元素に分類されています。
フッ素(フッ化物)は必須栄養素
今からおよそ50年近く前に発行されたものに、
『WHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)は、1974年に「ヒトの栄養所要量の手引」を発行し、フッ化物を必須栄養素として位置づけています。
必要とされるフッ化物は、微量ですが、特に歯や骨をつくる石灰化に欠かせない物質です。』
〜日本歯科医師会テーマパーク8020より〜
フッ素は危険?安全?
フッ素は危険だとの考えもあるようですが、お茶や海のもの(エビ、ワカメ、イワシ)にも含まれており、日常的に摂取しています。いつも通りのお食事ならば、フッ素が足りなかったり逆に過剰に摂りすぎることもないでしょう。
また日常の歯磨きにおいて、フッ素入りの歯磨き粉を使用しても、身体に悪影響が及ぶことはまずありません。
フッ素を摂りすぎると中毒になる?
急性中毒と慢性中毒
急性中毒
急性中毒は、だいたい15キロの子供が、子供用歯磨き粉を1本丸々食べてしまったときに、急性中毒が生じます。(1本60gの歯磨き粉とし、そのフッ素濃度500ppm場合で、急性中毒量が2mg/kgとしたときの計算です。)
その症状は腹痛や下痢、嘔吐などが現れます。
ですが致死量はさらにもっと大量のフッ素を必要とします。そのリスクを考えると、可能性は少ないかと思います。
応急処置
子供が大量に歯磨き粉飲み込んでしまったかもしれない!!と疑われる時には、応急処置としてそのことが分かり次第すぐに
- 口の中から吐き出す、ブクブクうがいをする
- コップ1〜2杯の水を飲む
カルシウムの多く含まれるやアイスクリーム牛乳を摂取することで、胃の中でフッ化カルシウムに変化し、胃粘膜へのも刺激せずに済みます。
通常の歯磨き時に少し飲んでしまった。などで中毒が起きることはまずありません。ご安心ください。
慢性中毒
歯のフッ素症(斑状歯)や骨フッ素症(骨硬化症)として疫学的に確認されています。
原因は過剰なフッ素を長い間(量にもよりますが10年20年単位)摂取し続けたことが原因で起きます。
例として、
『6~8ppmの高濃度フッ化物飲料水を20年以上使用し続けた住民のうち、およそ10%の人に、レントゲン検査によって発見される骨硬化症が発現することが分かっています。』
〜日本歯科医師会テーマパーク8020より〜
フッ素症ついて更に詳しい情報は、厚生労働省の情報提供ページ、e-ヘルスネットをご覧ください。
まとめ
フッ素は必須微量元素である。
歯ブラシにおいて、フッ素入り歯磨き粉の通常使用量では安全である。
少し飲み込んだくらいでは中毒の心配はない。
大量に飲み込んだ時は、まず吐き出すこと。水やアイスや牛乳を摂取すること。