歯科衛生士さんのお仕事①〜歯科疾患の予防処置、スケーリングとは〜
土呂駅東口目の前の土呂駅あつ美歯科クリニックです。
皆さんは歯科衛生士と聞いて、どんなイメージが頭に浮かぶでしょうか。
- 歯医者さんにいる人
- 歯石を取ってくれる人
- 歯磨きの仕方を教えてくれる人
- 歯医者さんの横で唾を吸ってくれる人
などでしょうか?
歯科衛生士はさいたま市の場合、1歳6ヶ月健診(検診)から始まり、高齢になり来院が難しくなった方への訪問口腔ケアに至るまで、実に幅の広い世代の方たちのお口の健康をサポートできる魅力的なお仕事です。
お口の健康があってこそ、好きな食べ物やお食事を美味しく食べたり、会話やコミュニケーションを楽しんだりできると言っても、言い過ぎではないのではないでしょうか。
このコラムでは、お口の健康のプロ、歯科衛生士のお仕事について触れてみたいと思います。
目次
歯科衛生士法
国家資格である歯科衛生士は、『歯科衛生士法により、歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図ることを目的とする』と定められています。
また同様に歯科衛生士法により業務も定められており、
- 歯科疾患の予防処置
- 歯科保健指導
- 歯科診療の補助
と3つの業務に分けられています。
歯科疾患の予防処置
歯科予防処置とは、虫歯(むし歯)や歯周病を防ぐための業務です。
現在日本人が歯を失う原因の8割以上実に85%が、虫歯あるいは歯周病によるものです。
その他矯正治療に伴う抜歯や、埋伏歯(まいふくし)と呼ばれる顎や歯茎に埋まったままの歯の抜歯により歯を抜いています。
虫歯や歯周病を防げれば、自身の歯を長く保つことが出来ます。歯科衛生士による歯科疾患の予防処置とは、こうした歯やお口の中の疾患を予防を目的としています。
具体的にはどんな処置があるのでしょうか。
歯科衛生士が行う歯科疾患の予防処置の内容
主に以下の4つが挙げられます。
- 一般に歯石取りと呼ばれるスケーリング
- お口の中(口腔内)の汚れ(歯垢・プラーク)を専門的に除去する、機械的歯面清掃
- フッ素(フッ化物)などの薬物塗布
- 深い溝へのシーラント(小窩裂溝填塞・しょうかれっこうてんそく)
今回のコラムでは、①スケーリングについて詳しく説明していきます。
スケーリングとは
スケーリングとは、歯に付いている(付着している)磨き残し(プラーク・歯垢)や歯石をとること(歯石除去)を言います。
歯石は、下の前歯の裏と上奥歯の頬側につきやすいと言われています。
歯石とは磨き残し(プラーク・歯垢)が唾液中に含まれるカルシウムやリン酸により固まってしまったものです。
歯石になると時間が立てば経つほど、文字通り石のように硬くなってしまいます。歯石になってしまうと歯ブラシで取ることは難しく、歯医者さんで歯科医師や歯科衛生士など専門家に除去してもらうことがスケーリングです。
スケーリングの種類
スケーリングは、以下の3つに大きく分けられます。
手用スケーラー
歯石を除去する部位により先端の形の異なる器具を使って行うもの
超音波スケーラー
器具の先端から超音波を発生させる機械を使って歯石を砕き、除去するもの
エアースケーラー
圧縮された空気によって歯石を砕き除去するもの
歯科衛生士は、その患者様ごとにどの方法が適しているかを判断しながら、スケーリングをしています。
スケーリングの効果
正しくスケーリングすることにより細菌も除去されお口の環境が整います。
- 歯がツルツルになる
- 歯垢・歯石が付きにくくなる
- 口臭の予防になる
※歯石はスケーリングにより除去しても、日々の歯磨きや生活習慣によりまた付着してしまいます。
まとめ
- 歯科衛生士さんは歯科衛生士法により、業務が定められている。
- 予防処置のうちの一つ、スケーリングにより効果的に細菌を除去できる。
- 一度除去してもまた再付着することがある。
どの程度の間隔で歯石を取るべきかは、個々の患者様により異なります。定期的な歯科受診をお勧めします。